Section 15 | ||
---|---|---|
数詞(NUM)と助数詞(CL)は典型的には対をなして現れ,助数詞句(NUMCLP)を構成する。 数詞の後に助数詞が後続するものの,NUMCLP の主要部となる必須要素は数詞である。
(185)
三人はテーブルのかみ手に坐った。
( (IP-MAT (PP (NP (NUMCLP (NUM 三)
(CL 人)))
(P は))
(NP-SBJ *)
(PP (NP (PP (NP (N テーブル))
(P の))
(N かみ手))
(P に))
(VB 坐っ)
(AXD た)
(PU 。))
(ID 137_aozora_Harada-1960_e))
(186)
ついで三度――兇猛な声で――『芳一』
( (FRAG (ADVP (ADV ついで))
(NP-MSR (NUMCLP (NUM 三)
(CL 度)))
(PU ――)
(PP (NP (IP-REL (NP-SBJ *T*)
(ADJN 兇猛)
(AX な))
(N 声))
(P で))
(PU ――)
(-LRB- 『)
(NP-VOC (NPR 芳一))
(-RRB- 』))
(ID 188_aozora_Togawa-1937))
疑問数詞(WNUM)も同様に助数詞(CL)と結合して助数詞句(NUMCLP)を作る。
助数詞は基本的に名詞的な性質をもつ。 単独では出現せず,常に NUM と対をなして現れる。 CL には次のようなものがある。
NUMCLP は複合的な句だが,その機能は量化詞(Q)や量化名詞(QN)に類似している。 これらのクラスは他の構成素と直接結合せず,すべて NP の主要部となり, NP は量化または指示の表現として使用される。 これらの表現が果たしうる様々な機能およびその機能に関わる条件については,29 節を参照のこと。
Section 14 | Section 16 |