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連体句(PNLP)は連体詞(PNL)を主要部とすることはない。 PNL はそれ自体修飾されることはなく,主節でも副詞節でも述語の位置に現れることはなく, N を修飾し,その N の投射する NP の元に置かれる(12 節を参照)。 これに対して,PNLP のカテゴリーは下記の図式によっては適切に表すことができない名詞修飾を指すのに用いられる。
例えば,名詞修飾を行うイ形容詞であっても,修飾先の主名詞はいかなる直接的な意味でも形容詞の主語ではなく, 修飾要素は主名詞の命題的内容も形容詞の内容も表さない。
(221)
昨晩古い友人が訪ねて来た
( (IP-MAT (NP-TMP (N 昨晩))
(PP (NP (PNLP (ADJI 古い))
(N 友人))
(P が))
(NP-SBJ *が*)
(VB 訪ね)
(P て)
(VB2 来)
(AXD た))
(ID 39_misc_EXAMPLE))
多くの例は非交差的(non-intersective)かまたは non-subsective である。 これらの表現は,イ形容詞に限られないし,また主語が空要素となる場合にも限られない。 ナ形容詞(例:「潜在的な問題」),述語名詞句((例:「偽物のローレックス」),動詞(例:「装った友情」「辞めた大統領」)も可能である。
例えば,「女の腐った」等,場合によっては,これらの表現は成句となっており,構文が不透明である。 このため,PNLP の下にはどんな構文やノードの集合体でも出現してもよいとしておく。
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